最初のころのジョンソン氏の分析は、「中国は発展途上国であるため、(デザイン感覚も)欧米に遅れている」というものでした。しかしデザインや芸術的好みが、時間をかけてゆっくりと進化していくことは一概に悪いとは言えないのではないか、と彼は思い始めたのです。たとえばいま、ルネサンス様式で描かれた絵を自分の家に飾る気はまったくないけれど、ルネサンス時代であったら恐らく当然のごとく飾っていたはずだ、と彼は考えています。要するに長い年月によって、人間の絵に対する趣味も進化したわけです。中国はいま、“デザイン・エボリューション(進化)”の途上にあるのかもしれません。

